しがない教員の学校・学級・生活日誌

高いアンテナ・豊かな発想で生活を明るくするためのブログ

すぐに食いついてしまう甘さ

「問い返す」こと。話し合いを深めるためにとても有効な方法だと思っている。


2つの事例を示してみる。

「みなさん、いいですか?」から「みんなは(◯◯さんは)どう思うの?」に

子どもが発表した時に、

「みなさん、いいですか?」

と返してしまうと、ほぼほぼ子どもたちからは、

「いいでーす。」

と答える。それは、一つの訓練のようになっており、ある意味『パブロフの犬』状態。子どもたちは「いいですか?」と聞かれたら「いいです」と答えなければならないような感覚になっているのである。


それを、

「みんなは(◯◯さんは)どう思う?」

という「問い返し」に変えてあげる。そうするだけで「その子なりの」考えの表出につながっていく。これを繰り返すことで、次第に子どもたちは自分から考えを出すようになっていく。

「なるほど」から「どうしてそう思うの?」に

子どもの発表に対し、

「なるほど」

という返しも、あまりよくない。「なるほど」と返してしまうことで、その考えが価値付けられ、それが正解になってしまう。そうすると、そこで考えの表出がとまってしまいがちになる。そこで、

「どうしてそう思うの?」

と問い返すことで、その子の背景にある思いを引き出すことができるとともに、新たな問いにつながるきっかけにもなる。

結局まだまだ甘ちゃんだった

日頃からそんなことを考えているのに、それがなかなかできない。今日もやってしまった。

理科の時間。発芽の条件を予想する時間だった。

自分の植物を育てた経験から「水やりをする」とか「肥料をあげる」などなどについて振り返らせ、それには何の意味があるのか考えさせた。そうすることで、それぞれが植物を成長させるために必要だったことに目を向けさせた。そこから、発芽の条件を予想させたのである。

教科書では「水」「(適切な)温度」「空気」が発芽の条件であり、それを実験で実証することになっている。

やはり子どもたちの経験は考えの根拠の裏付けになる。「『自分たちと同じように』水が必要なのではないか」とか「『冬に種はまかないから温かさ(つまり温度)』が必要なのではないか」などという考えが生まれてくる。


しかしながら「経験」にも限界があり、なかなか「空気」という視点には目がいかない。私は「仕方がないか」と思ったその時、

「空気」

という声が聞こえた。私はすぐに食いついてしまい、

「なるほど!」

と返してしまったのだ。まるでその言葉を待っていたかのように。。。


その時点でその考えが価値付けられてしまい「空気」が正解であることを確定させてしまった。

何が大切か

我々は知識をもっている。発芽条件にしても「水」「(適切な)温度」「空気」ということは知識として理解している。その知識が時として邪魔になってしまう。今回の事例では3つの発芽条件を知っているからこそ、その言葉を無意識のうちに期待しているのだろう。だからこそ、その言葉が子どもから出されると安心し、すぐに食いついてしまうのだろう。

そこで、大切にしたいことは「我々も子どもたちと同じステージにたち、共に考える側に立つ」ということだ。それが今日はできなかった。一緒に考えた方がこっちも楽しいことは分かっているのに。

やはりまだまだ甘ちゃんだ。でも、この省察が大事だ。失敗と省察を繰り返していくことで少しずつ成長するのだろう。ということを自分に言い聞かせて、またやり直そう。