しがない教員の学校・学級・生活日誌

高いアンテナ・豊かな発想で生活を明るくするためのブログ

「席を変えてください」でその問題は解決するのか?

今日、ある子ども(M男としておく)の生活ノート(時間割や宿題、その日の日記などを書くノート)にこんなことが書いてあった。

「給食の時間に◯◯君と◯◯君と◯◯君が、悪口を言ったり、しつこく好きな人を聞いたりしてきます。できれば席を変えてください。給食の時間が苦痛です」

この文を読んで、違和感を感じてしまった。

私の見取りの甘さもあるだろうが、給食の時間の様子を思い返しても、M男はいつも楽しそうに喋りながら食べている。むしろ、うるさいくらい。

そのため、どうみても給食の時間が苦痛だとは思えないのだ。でも、そういう訴えがあるため、聞いてみるしかない。

その3人を読んで話を聞くと、「なんのことなのか?」と意外そうな顔をしていた。悪口は言っていないとのこと。自分たちはM男のダンスを誉めたのだが、何故かM男が「死ねって言われた」と言っているということ。好きな人の話については何度もしてしまったが、好きな人を教えてくれたから、それについて何度も聞いてしまったとのことであった。好きな人の話などはデリケートな話であるため、そういう話をしたくない人もいるし、嫌な気持ちにさせることもあるため気をつけないといけないことを指導する。

すると、その話としては納得していたが、なぜにM男が先生に訴えたのかは心外のようだった。つまりは、仲良くしゃべっている中でのことだと思っていたようだ。

再度M男に話を聞くと、悪口は「死ねっ」言われているのではないか」と思ったとのこと。そのことについては、すでに当人同士でも解決していたとのこと。好きな人については、何度も聞かれたのが嫌だったとのこと。それについては3人に伝えたとのこと。


じゃあ、なんで私に「席を変えてください」と訴えたのか、また「給食の時間が苦痛だ」と訴えたのか。

私の受けた印象だと、「僕の話を聞いてほしい」「そして、その上で3人を怒ってほしい」というように思えてしまった。そして席を変えてもらえることで「話を聞いてもらったという安心感」を得ようとしたのではないかと思う。

もちろん、話を聞いてもらえること、そのことによって安心感を得ることは間違いではなく、とても大事なことだ。だから、担任としては話を聞いてあげて、それに合う対処や支援を講じてあげることは必要なことである。

でも、それはあくまでその子の本当の悩みを解決できるということが不可欠である。今回は、どう考えても席替えをすれば解決することではない。

だから、私は正直に「席を変えれば解決する問題なの?」と聞いてしまった。今回の話の中で席を変えたとすると、もしかするとM男と近くの席になれる人はいなくなるのではないかと思うのだ。ふざけ半分でM男に何かを言うと先生に訴えられてしまう、席を変えられてしまう、となるとM男からみんな離れてしまうのではないか?実際、3人はM男と友達だと思って接したことであり、今回私に呼ばれてショックを受けていた。もしかすると、M男と距離を置こうとするかもしれない。私だったら確実に距離を置く。いろいろと話をすると「席替えはやっぱりいい」とか「そこまで苦痛ではなかった」などと言い出す。もしかすると、私との話を終わらせたかったからかもしれないが。そんな程度で訴えを変えてしまうとしたら、それこそ3人がかわいそうだ。


今回のことは、M男と3人の気持ちのズレもあるだろうが、M男の行動に危険性を感じてしまった。自分と考えの違う人や自分と合わない人を排除しようとする傾向がある。一学期にも「◯◯君が嫌がらせをするのでなんとかしてほしい(怒ってほしい)」などという訴えをしてきたこともある。


M男の考え方では、今後友達関係でもっと大きな悩みや問題にぶつかってしまうだろう。。。