この子どもの思いの背景が難しい。この子どもの目的には
怒られないためにやる
というものが大きく心を占めている。
まず
- 「宿題はやりたくない」
- 「やらないと親に怒られる」
- 「怒られるからやる」〜1週間程経過〜
- 「やっぱりやりたくない、やったことにしておこう」
- バレる「怒られたから、やる」〜1週間程経過〜
- 「やっぱりやりたくない、他の方法でごまかそう」
- バレる
以下、その繰り返し。
この子どもは、ウソにウソを重ね、親や教師を誤魔化さないと自分を正当化できなくなってしまった。
私は、できる限り親への連絡は、良いことのみにしたいと思っている(それもなかなかできないのだが)。悪いことを伝えなければならない時は、お手紙を書くことにしている(子どもが自分から話をすることを期待して)。電話は最終手段。
ついに、昨日、この子どもの家に電話をした。今の自分の力では、この子が自分から親に話ができるよう、背中を押すことができないと実感した。
親への私からの手紙を見せたことにし、誤魔化し続けたため、そうせざるを得なかった。その言い分がだんだん苦しくなる。
- 親が風邪をひいて書けないから、今書いている。
- こたつの上に忘れてきた。
- 親には「先生にウソをついたことを謝るように言われた」というように「親に伝えたことにする」というウソをついたことのウソ。
情けないが自分にはどうすることもできずに電話をした。やはり、お家の方は何も知らなかった。
「怒られないために」という目的で行動しているため、ウソをつくことでその目的は達成される。一度、そうなると後にひけず、ウソに支配されていってしまう。
「自分のために」という最終の目的のために
- 「どうして自分のためになるのか」
- 「どうしてやらなければならないのか」
- 「そのために自分はどうしていくのか」
といった、具体的な下位目標をもたなければ、この先も同じことを繰り返してしまうだろう。
自分はこの子にどうしてあげられるのか、正直案がない。案がない力足らずの自分はどうなるかというと結局「イライラしてしまう」