クラスメートたちから、悪口を言われたことでケンカになることがよくある。
前にこんなことがあった。
ある女の子が、
「A君と、B君と、C君と、D君に『まんじゅう』って言われました」
と、訴えてきた。
話を聞くと、どうやら、4人を怒ってほしいらしい。
4人に話を聞くと、事実を認め、その女の子の風貌を見て『まんじゅう』といってしまったようだ。ただ、本人に言ったわけではなく、その子を『まんじゅう』と言っていたところを聞かれてしまったらしい。
子どもは実に正直で残酷なものだ、と思いながらも、女の子が傷ついているという事実と、体のことをネタにして面白がってはいけないことを伝えた。
すると、素直に反省した4人は、女の子に謝ると言い、謝罪をすることになった。
その謝罪だが、
A「『まんじゅう』っていってごめんなさい」
B「『まんじゅう』っていってごめんなさい」
C「『まんじゅう』っていってごめんなさい」
D「『まんじゅう』っていってごめんなさい」
4人とも本気だ。本当に申し訳なかったという気持ちを伝えている。
でも、女の子にしたら、怒ってもらったおかげで直接4回も『まんじゅう』を聞かされることになってしまった。
子どもはなんとも本当に正直で残酷なものだ。
女の子は「いいよ、もう言わないでね」と許していた。真摯に謝った4人を見て、許さざるを得なかったのだろう。
でも、その表情からは複雑さを感じてしまった。
私は、申し訳ないが、4人が謝る姿を見て、ちょっと笑いそうになってしまった。
何年も前の出来事だが、ふと、思い出した話である。。。