全国学力学習状況調査のS-P表をもとにした分析を行なった。今頃かと思われるかもしれないが、確かに研修会のために分析したというのが正直なところだ。
突貫的に分析してしまったこともあり、事実の羅列でしか分析・考察できなかった。
指導主事から学力向上についてのお話をいただいたのだが、分析の仕方が深くて驚いた。
事実の裏側というか、背景に目を向けると、様々なことが見えてくる。
数値的なことでも、解答類型をもとに見てみると、単に正解か不正解かだけではなく、「もしかしたらわかったいたのではないか」「解答の仕方が間違えていただけなのではないか」ということも見えてくることが分かった。
そういう深いところまで掘り下げて分析していかないと、子どもたちに必要なことが見えてこない。
それとともに、問題についてもいえる。ただ過去問に取り組ませて練習させるのではなく、S-P表から学校として、個人として苦手なところを見いだし、その問題が何年生のどの単元や領域に関連しているのか把握しないと、結局6年生の4月に同じことを毎年繰り返すことになる。学力テストは決して5、6年生だけに関係するのではないのだ。むしろ、1〜4年生の時にしっかりと学びを創り上げていかないと、いろんな意味で高学年で立て直さなければならなくなってしまう。
そのためにも、自分自身の指導の在り方を分析しなければならない。
子どもたちへのかかわりは?できないところばかり指摘していないか?称賛は?子どものありのままを認めているか?できているところに目を向けているか?等々。
学力テストは、子どもたちが自分自身の学びの実態を把握することも目的だと思うが、教員にとっても自分自身の指導の在り方を省察することも大きな意義があるのではないか。
そんなことを考えていくことが、「分析」なのではないかとふと思った。