問題
『植物は、水がなくなるとどうなりますか』
この問題の答えは?
深く考えずに答えると、
『枯れる』
『しおれる』
などと答えるであろう。
それで正解である。
おそらく、幼稚園児にも答えられる問題だ。
この問題、実は6年生の理科『生き物のくらしと環境』という単元の、単元テストにある問題だ。
面白いことに、この単元を学習することで、この問題が解けない子どもが出てくるのである。
答えられず、空欄のままの子ども、「酸素がなくなる」などと、単元で得た余計な知識を答えてしまう子ども、はたまた、「なります」とか「なりません」などと答えにさえなっていない解答をする子どもと様々だ。。。
どうして、学習すると答えられなくなってしまうのか。そもそもそんなことなら学習しない方がいいのではないか。
結局は、学習の在り方自体に大きな課題があるということだろう。
これらの間違いは、
①生活経験から想像できないために間違える
②問題自体の読解力がないため間違える
③「そんなに簡単な答えはないだろう」という考え過ぎによって間違える
などに分類されると思われる。
そして、それらに共通することは、「科学的事象に興味があるとはいえない」ということだ。それは、「テスト」ということにしか頭がいっていない①③のようなパターン、そこまでの下地がない②のパターン、そして全く学習に興味を見いだせないパターン。
そう考えると、これらは子どもたちのみに問題があるわけではなく、指導者側にも大きな課題があるはずだ。
生活に根ざし、生活に生き、まさに自分事となるような授業づくりをしていかないと本当に身に付けさせたい資質や能力を育むことはできないのだろう。。。